ウィスランをでてしばらく独り言をぶつぶつ言いながら南へ進んでいたら（一人旅はとかく独り言が増える）、魔物が突然襲い掛かってきた。
敵の姿をかのるすが認めるなり、相手はこちらが剣を鞘から抜く前に体当たりしてきたのである。
ドン！
突き飛ばされて地面に転がった。
顔面を打ち付けたらしく鼻血がでてしまった。イテテ。いきなりかよ！
なんだか緑色でゼリー状の変な奴だ。聞いたことあるぞ、あいつスラムイだ！
やっとの思いで体制を整え、剣を抜いた。
こい！
ところが、奴は形状を変えて草むらに隠れてしまった。
ゼリーに剣が有効とは思えないが、これしかもっていない。
どうする？
剣を構え続けていたが一向に相手は姿を現さないので「やっつけよう」という考えは速攻で消え失せ、足早にそこを立ち去ることにした。
無駄な戦いは避けるが勝ち！でしょ。そうでしょ。
走れ～！！
・+・+・+・+・
しばらく走った先でゼエゼエと息を切らしていると、背後から何かが近づく音がする・・。
振り返ったかのるす。
なんと、今度は槍を持った2本脚で歩く猪みたいなやつが群れを成してやってきた。
何匹いるんだ、オイ！
あっという間に魔物たちに囲まれてしまい、逃げ場を失ったかのるす！
ていうか、さっきの奴より全然強そうじゃん・・！
ヤバい、詰んだ・・！！
・・そう思ったとき、遠くからブーメランがブンブンと音を立てて飛んできた・・。
・・へ？！
次回「EPISODE #06 武器商人は商売上手」につづく！
ムッシュより
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