2月19日、とある東京のライブハウスに出演した。
数年ぶりのライブハウス。
改めて、自分がまた此処(ライブハウスという場所)に戻ってくるなんて、という感慨とともにひとり楽屋にいた。楽屋で待つ自分の出番。この感覚、懐かしい。
ただそれ以上に胸を支配していたのは、緊張感であった。格好悪いから書きたくないが、その緊張をかき消そうと何度も何度もギターのフレーズを楽屋で反復していた。
緊張と言っても、人前に立つのが恥ずかしいとかそういう対外的なものでは全くない。
この半年以上、自分がイメージしてきたように、”飛べる”かどうか。
その1点こそが、この緊張を引き起こさせた。
この日は平日に行われる対バン形式の小さなライブであり、また、残念ながら好ましいブッキングとも言えなかった。
けれどそれは関係なかった。
自分にとってこのステージが、どうしてもやり遂げたい「大一番」であるかどうか。それだけが大事だった。
ステージにのぼるときがきた。
それで頭に中に在った雑念みたいなものが自然と振り払われた。
とにかく、やるしかないという一念。
自分を出し切ることだけに専念した。
逆光で客席はあまり見えなかったが、徐々に聴き手に何かしら届いているものがあるという雰囲気がこちらに伝わってきた。思い違いでないとよいけれど。
わずか30分のステージだけれど、少なくとも飛ぼうとバタついてみせた。
準備は長く、本番はかくもあっけない。
ちょっとだけ宙に浮いたかもしれない。浮けなかったかもしれない。
でも手ごたえは残った。
「自分はもっとできるはずだ。否、もっとやってみたい」と。
次の挑戦を、熱いうちにスタートさせよう。
セットリスト
1. 孤高
2. Aurora
3. Confessio
4. 恐るべき時代
5. V-E-S-T-A-L