一生モノ、の作業デスク AUDIO HOUSING「Compact 88」

スペイン・マドリードにある、AUDIO HOUSING社からこの度届けてもらった音楽作業用デスク「Compact 88」をお披露目(どや!)。
10,000キロの距離を無事に運ばれ、僕の制作部屋にセッティングされた。

AUDIO HOUSING社はファミリービジネスで2020年に開業したばかりのファニチャーショップ。スペイン人のMARCさん、SANNAさんのご夫婦が切り盛り、製造はオーダーメイドで職人さんがイチから造っている。

驚いたことに、「日本からは初めての注文です!」とSANNAさんからはメッセージをいただいた。
メインターゲットは欧州、はるか彼方の日本からのオーダーに驚いたのは向こうも同じだったよう。我が家にやってきた一台が、日本初上陸、ってことらしく。素晴らしいプロダクトなのできっとそのうち、日本でも誰かが目をつけるでしょう。

SANNAさん曰く、
「日本はCOVID前は何度も訪れており、美しくて好きな場所です」とのこと。

そんなメッセージを受け取り、距離こそ遠いものの、「作り手」に親近感を感じた。
デスク自体けして安くはないうえに10,000キロもの距離が離れたお店なので(つまり、恐ろしい送料!)、もし決済をしたあとで「悪徳サイトでした」なんてことになったら笑うに笑えないわけだが、届くまでのあいだ、お店からは「少し発送が遅れます」とか温度の感じるメールを都度いただけていたので、信じて待つことができたのであった。

このCompact 88を導入する決め手となったのは、北欧家具やミッドセンチュリー(20世紀中期頃、1950年代前後)のデザインにインスパイアされた丸みを帯びた美しいたたずまいはもちろんのこと、機能的にほかのメーカーのものだと妥協しなくてはならない部分が、なかったこと。

上下2段の棚が可動タイプで、任意の位置に引き出せるのである。これにより、作曲、編集、レコーディング、とそれぞれの作業によって、微妙に機材の配置を変えたいときに自由が利く。また、コンパクトでありながらモノを置くスペースが多いので、作業を中断しなくて済む。

それから、背面が電源ケーブルをオーガナイズしやすくなっており、DTM音楽家泣かせのゴチャツク足元から解消されるのもうれしい。せっかく美しいデスクでもコードだらけになっているのは許せない。

このプロダクトを偶然を探し当てた時、ピーンとインスピレーションが降りてきた。

「これが欲しい!」

創業からはまだ浅いけれど、「アルティザン(伝統職人)の誇り」をビリビリと感じるプロダクト!

最初はこれを模して自分で造ろうかと思っていた。
だけど、そんな時間はなかなか取れないし、腕がないからクオリティも高いものなんてできないが、もう妥協はイヤだ。
なによりも僕は、音楽を創ることを優先したい。

まあ、どこでも音楽は作れるといえば作れるが、美しい音楽を産み出すのに、自分のモチベーションがMAXまで高まる場所を構築したい、という想いはずっとあった。

先の「マイ断捨離ブーム」が巻き起こったのも、このデスクをきちんとした環境に整えてから設置したかったがため・・。

やるからにはとことん整えたいのであった。部屋を片付けて絨毯も敷いたし、チェアも買いなおした。
(チェアはイケアを長年使っていたが、シートがもう凹みまくってお尻が痛かったので笑、ノルウェーのHÅG(ホーグ) Tionにアップグレード。これまた美しく、いわゆる作業用という感じがしないのがイイし、デスクにマッチ!)

ということで、これが2023年カノルス大奮発の内訳。
長年の夢が叶った瞬間でもあるのだ。

あ、もう一つ忘れてた!笑
本当はこっちがメインだろ、という話なのだけど88鍵キーボードも新しいものに。
古いYAMAHAはセカンドハンズにジャンクとしてお渡しした。
新モデルはNATIVE INSTRUMENTSのKOMPLETE KONTROL S88。ピアノタッチが素晴らしく、嫌みのないイルミが創作意欲を掻き立てる。

この製品には膨大なサウンドバンクが付属していて、いわばこれで自分の扱える音色が無限に増えたということ。今まではDAWに付属の音源とかでずっと作ってたので、作れるサウンドが一気に増えた感じ。とはいえ、まだ使い方が全然わからないので、広大な砂漠にポツンと置き去りにされたような気分。でもね、それだけ自由ってこと。自分の道は自分で切り拓け~ハハハ

さあてさて!
ここでどんな音楽を創ろうか!
ワクワクが止まらないっすわ~。

そんな音楽が楽しくてたまらない我がカノルスのサウンドスケープを、ぜひ、YouTubeでお愉しみください!

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