マイクプリアンプからの抵抗値

最近、レコーディングに使っているマイクプリアンプからガサガサゴソゴソとノイズが聴こえてくるようになった。

マイクプリアンプについてご存知ない方へ簡単に説明すると、録音用の音の増幅装置、である。普通、マイクからそのままレコーダーへ録音すると音圧の低いしょぼい音になってしまうため増幅する必要がある。
その増幅をデジタル的にでなく、真空管というアナログ方式で行うことで、真空管が温まるほどに、角の少ないWarm(温か)なサウンドになるのである。イルニェシュタンもこの機材を使って全編録音を行った。

さてこのノイズが乗ったプリアンプだ。
脂の乗ったシャケとはわけが違う。

とてもじゃないが、録音に耐えるレベルではない。
新しい曲のモティーフが出来上がってきたのでレコーディングに取り掛かろうと思った矢先の出来事。
こんなところで出鼻をくじかれてしまうなんて。

電源を入れた直後から、断続的かつ継続的に耳元に付きまとうノイズ・・。この頃急に気温が下がって本体が冷えたことが原因かと思い、しばらく通電して置いておくが改善されない。ああやっぱり故障だろうか。

ガサゴソ、ガサゴソ、ガササ・・・ゴソッ!

1時間経ってもおさまる気配はない。故障であると認めなくてはならないようだ。私が唯一できることといえば、消耗品である真空管の交換を行うこと。
このマイクプリを買ってから3年近くが経過しているし、購入時から付いていた真空管がヘタってもおかしくないころ。

ということで、規格( 12AX7型 )の合うものをネットで探し、注文。2日で届いた。

ネットで手に入る真空管は安いものでは1,000円でおつりがくる。高いものになると1万5千円もする。正直どれにするか迷った。
結局、私が選んだのはロシアの真空管メーカー「SOVTEK」の12AX7WBというやつ。値段的には中の下くらいのもの。
いい音になればなおよいが、まずはノイズの解消が最優先だからね。

到着すると早速、交換作業にとりかかる。プラスドライバーで8カ所ネジを緩めればすぐにアクセスできた。メンテ性良好。基盤も思った以上にスッキリ設計。いろいろ複雑にしないことがいい音の基本なのかもしれない。
コネクタに刺さっている真空管をこじると簡単に外れた。

ここ最近、クルマのメンテを自分でやりだしたせいか、こういうことに割と抵抗を感じなくなった。むしろ楽しいとすら思う。
何かちょっとダメでも、すぐに匙を投げないで多少粘ると何とかなることって結構ある。本気でダメな時もあるけれど(笑

真空管は開始数分で交換完了。
さっそく通電してみる。

・・サササ・・ガサガサ・・・ゴソッ!

OHNO!・・ご愁傷様。
ダメだ。真空管ではなかった。

基盤についているトランジスタのどれかの故障と推測する。しかし、これは自分では交換できない。。

ということでメーカー修理出し決定。

やっぱダメなときもあるね(笑

実は真空管を替えれば直ると信じて疑わなかったのでガッカリ値が割と高め。
年末に痛い出費となりそうである。
今年は修理に泣かされた年だったなあと遠い目になる。

来年はいい年になりますように。
合掌。

P.S
修理が終わり次第、新たなレコーディングを開始する。
曲のイメージはだいぶ出来上がっている(と思う)。
そしてもちろん新曲はイルニェシュタンの”ENCORE(続編)”として無償にて提供されるのです。楽しみにされたし!

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