Clown Crone/INs°183

寂しい古びたおうちに置かれた
マリオネットの人形
埃をかぶって誰も気にしない

若い娘の人形じゃない
見たところ、とっても醜い老婆の人形

失ったものは戻らないけど
もうそれほど何かを失うこともない

そうやってあらゆることを諦めてたけど
ある日

小さな古びた劇場からお呼びがかかった

「ねえ、うちで主役をやらない?」

その言葉で少し若返った人形
瞳に少し光が戻ったのを知ってる

翌日、寂しい古びたおうちから人形は姿を消した