ボクは踊りを踊るのが好きなんだ。
特に最近じゃ、踊りながら不思議な感覚に陥ることがたびたびある。
踊るほどに、無重力状態になっていき、空を飛んでいるような心地っていうか。
そして、だんだんボクはボクではなくなっていき、空間に溶け込んでしまうんだ。
時に恐ろしく感じるけれど、心地よさがそれに勝る。
このままボクに戻れなくなるかもしれない。
いっそ戻れなくてもいい・・何か別の存在になってしまっても。
そんな気持ちになる。
変異して違う存在になったら、世界を空のずっと高く、そうだな宇宙空間から見下ろしてみたい。そして、地球(ほし)を指先でちょいと撫でてみたなら、まるでそれが自分のものになったかのような錯覚を覚えるかもしれない。
もし、その時がきて、ボクに指があるのならきっとやるだろう。
踊りは続くよ、どこまでも。