また気が付けば、満月のときが巡ってきていた。
何度目の満月であろう?
私が産まれてから。この世界が始まってから。
この無限にも思えるループの中にも、きっと微妙な変化がある。
我々もその影響を受けながら、わずかにだが変化し続けている。
たとえば、月はオレンジ色に灯るときもある。ピンク色にも、青白くも。
その月光の色合いは、夜の街に、森に、海に、人に、と薄い透過レイヤーを掛け、それぞれの色味に微妙に変化をもたらす。
人びとは、そのことを意識することはない。
だけど、その影響と知らずに、レスポンスを示す人や自然が存在する。
祝福であり、ときに混沌である。
おおかみが月に向かって遠吠えするさまを真似てみる。
満月がもたらした変化に、呼応するように。
滑稽だが、人間がやってみても案外しっくりくる。
だが、誰かに聴かれてはならない。
瞳を冷たい月の色に染められた人たちが、それをやめさせようと通報するに違いないから。
ムッシュより
fFcanorusのYouTubeページで[チャンネル登録]すると、新しいヴィデオのプレミア公開の通知がいち早く届くよ。作品制作の励みにもなるので、ぜひご登録よろしゅう!
ビューティフルでヤミツキなサウンドをキミにイチバンにお届けサ!