食った食った、飲んだ飲んだ。
あとはもう寝るだけだ・・ぐう。
ムッシュが満腹で眠りに落ちてしまうと、森は少しずつ彼の周りで不思議な音を立て始めたのでした。
ヒソヒソ、ヒソヒソ
笑ったり、怒ったり
小さな声で聴こえているような聴こえていないような。
右から左、左から右、上へ下へと波のように色味を変えたり、光を発したり。
ムッシュは当然気が付きません。
ぐっすりと寝入ってしまったからです。
小さな毬のような苔が彼の身体の上でコロコロ、コロコロ転がりました。
周りの気配たちもそれを見て愉快なざわめきを立てました。
そう、やっぱりこの森にはいろんなものたちがいるようです。