Princess Kaguya/INs°350

上空へ昇ってゆく
月人(つきびと)は還りゆく

追手は皆
空をただ茫然と眺め

たまさかの美貌を思い
焦がれる

いびつなり
彼らの横顔は欠けた月のやう

尾を引いて流れる旋律の
雅やかなことよ

目が眩むほどの光を放ち
奏でるのだ

天空(そら)の雅楽を
精霊たちが賛美する

その幽玄なる御霊を