いつまでもおんなじことをくどくど尋ねていた
私は飛べますか?飛べませんか?と
空からの答えはいつもつれないもので
突き放されたような気持ちになり
ひとり腐っていたものだ
空から歓迎されなくては飛んではいけないと思っていた
けれどそれは思い違いというもの
飛びたいやつは勝手に飛ぶんだ
誰の許可なんていらないのだ
それを受け止めるだけの愛がある
そのごく真っ当な答えに辿り着いた時
自分の翼がベトベトにロウで固められていることに気がついた
躊躇が生んだ産物
俺はそれを払い落として今度こそ飛ぶって決めた
ちくしょう、今に見ていろ
誰にでもなく自分自身にそう言った