ミネルヴァは人知れず疲弊していた
この夏の暑さのせいだ
それと、わがままな人間たちの欲望のせい
人間は好き勝手なことを願い
自分の欲を優先しがちだ
不貞腐れて岩場に隠れて
誰の声も聞かないようにしていた
気がつくと寝てしまい
今自分がどこにいるのかを忘れた
視線の先に少女が立っていて
黄色いフルーツを手渡してくれた
それを齧ると
喉の渇きが癒え
人心地ならぬ
神心地が戻ってきた
なんと優しい少女なのか
名は、アメルと言った
私は約束した
あなたには光を操る力をあげようと
アメルは左目は瑠璃色
右目は銀色の瞳をしていた
そこにとても好感を覚えた私は
アメルを祝福した