Crazy Love(クレイジー・ラヴ)/INs°592

スウェルトは公家BARのステージに上がると
颯爽と吹き始めた

サックスを手にした彼は
いつもの彼じゃなくなる

蒸気を天井まで吹き上げる、熱を帯びたケトルみたいに
激しく鳴らすこともある

気怠い皮肉屋の彼はいったん消滅し
プレイにただ魂を捧げる熱い火の玉みたいだ

「クレイジーね」
客席からそんな声が聴こえると彼はウィンクする

まんざらでもなさそうに

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