年始早々やらかしてしまった。
そうなのです。冗談じゃなく、マイ財布が行方不明なのです・・!
財布の中には現金のほか、免許証、マイナンバーカード、クレジットカード2枚、キャッシュカード5枚が入っていた。
つまり、破滅です(大げさ?)
ドラッグストアで買い物をした時までは覚えている。
クレジットカードで買い物したわけだから、確実にそこまでは財布を所持していたはずだ・・。
店で会計後に商品を袋詰めしているときに落としたのか、それとも駐車場で落としたのか。
うおお、全然記憶がない!
というか、財布の不在に気が付いたのがドラッグストアでの買い物から2日近く経過していた。急いでドラッグストアへ行ってみた。が、財布の届け物はないらしい。なんと・・。
踵を返し、近くの交番へ。
「うーん、その拾得物はないですねえ」
破滅が濃厚になってきた。
なんだか、イヤな汗がでて呼吸が荒くなる。
キツネ目で汚い髭面の男が僕の財布を持ち去る姿が脳裏に浮かぶ・・。
そういえば、昔・・一度財布を無くしたことがあったっけ・・。
あの時はアパートの家賃、たしか6万円が財布に入っていた。コンビニのビニール袋に商品と一緒に入れて、自転車のカゴに放置してしまったのだ・・。結局、財布は返ってこなかった。
あのときの悪夢が蘇る。昔のことだけど、悪夢に時間の長さは関係ない。あっという間に僕の背後に忍び寄って、肩をポンっと叩く。
キツネ目の男が、再び僕の財布を奪いにやってきたのかもしれない。
こういう時には落ち着いて対処したいものだが、なかなか凡人には難しい。
食欲もなくなった。生きた心地がしない・・と言うと大げさかもしれないが、「心地よさ」とは無縁の状態。のどがカラカラに乾くが水を飲む気持ちの余裕もないのだ。
ほかにやれることといえば、カード類の不正使用を防ぐこと・・しかない。
週末&夜だったので、銀行の窓口はやっていない。
でもインターネットで調べると、どの銀行も紛失対応のコールセンターは24時間対応してくれているようだ。
まあ、そうじゃないと困るよね・・。
こういう人々がいてくれるおかげで救われる。やはり人は人に救われるのだ。
とはいえ、僕はキャッシュカードの数が多すぎて、ひとつひとつ電話をかけて対応をお願いするのがとても大変だった。だが、言っておきたい。別にお金がたくさんあるから口座の数が多いわけじゃない。ただ漫然と、目的意識もなく口座ばかり増やしてしまっていたのである。
《お金に対する意識を見直しなさい》
天からそういわれている気がした。
財布もカバンから出して裸で持ち歩くことが多く、ドラッグストアでもそうだった。失くしたら心底困るという意識も希薄だった。失くして気づく大切なもの・・とはよく言ったものだ。後悔しかない。
コールセンターの長い待ち時間のさなか、いろんなそういう後悔の念が湧き上がっていた。
こんなことはもう2度と御免だ。
すべての届けが完了した時、家の中だったが身体が冷え切っていた。
同じ場所にずっと立ち尽くしたまま、電話をかけ続けていたのだ。
つづく