熟した思考

私の場合、頭の中で考えるのは多分、30%程度。
あとの70%はインスピレーションでまかなっている。

閃きが降りてくるときは光の速さ。電光石火だ。

降りてこないときはなにもかもが遅々として進まない。

そういう負の時間帯のとき、まるで自分が老人になってしまったかのように感じてしまう。
もっとも、老人が悪いわけじゃない。
死を待つだけの存在みたいな気持ちってことだ。

私に必要なのはインスピレーションを湧きやすくするための環境づくり。
そこに立ち込める雰囲気も大切だ。深くて静かな呼吸とともに。

芸術は爆発だ、と著名な芸術家は言ったが、昔の私にはいまいちピンと来ていなかった。

だが、やっぱりそうなのだ。

爆発は突然にやってきた。
内なる爆発が。

胸のあたりで赤い色(ピンク色に近い)をしたエネルギーの塊が弾け、全身に熱が駆け巡る。
目は見開かれ、髪は逆立ち、四肢は水を得た魚のように活き活きと動き出す。
自分を抑えるコントローラーは自ら制御を止めた。

熟した思考は、爆弾となって私の負の思考をどこか遠くへ吹き飛ばしてくれる。
まるでアブナイ薬をやってるみたいじゃないかとあなたは思うかもしれない。
よく知らないが、そんなものはきっと必要ないし、私は自らによって充分にトベル。

自分のなかの素晴らしき爆弾。
さあ、打ち上げ花火のように夜空に轟かそう。