ある日気が付いた
私の感情のカタチが歪んでいることに
きっと、忘却の魔術をかけられていたせいだ
そこになんの問題があるのかも考えないまま
長い年月を過ごしてきた
だけどその感情のゆがみは、私の身体のなかも痛めつけていた
気が付くと、一気に開く
風穴が空いた身体には、外の冷気が吹き込む
寒気を感じる とてつもない茫漠とした感情
しだいに中から鮮やかな赤い血が流れ出てくる
その血を直視する時がきた
やがて、血は泡立ちはじめて沸騰し
マグマのようにあたりの空気をゆらゆらと沸き立たせる
私はそれをじっと見ている
何かが変わり始めるを感じる