スコットランド旅①デヴィッド・ボウイ生誕地巡礼 Scotland/England/London

先日、FFCANORUS.COM移行したわけですが、PHOTOURIST(写真旅行記)の投稿は続けていくつもり。人生に旅は必要さ。
ということで、一発目として先日出かけたスコットランドの旅を何回かに分けてお送りします。


2018年9月末から、10月の初めまで、スコットランドを訪れた。
約10日間。短いような気もするけれど、私には精いっぱいの長期滞在だ。

スコットランドならではの美しい景色に出合い、それをファインダに収めること、それから
シングルモルトスコッチウィスキーの蒸留所を訪れること。
この2つが旅の主な目的であった。

朝9時に家をでて、バス、電車と乗り継ぎ、15時前に成田空港到着。
ここまでで結構な旅である。

いつも空港に着くと、ワクワクする。これから始まる旅のスタート地点に立ったことが肌で感じられ、アドレナリンがでるのだ。

今回の旅は機内持ち込み用バックパックひとつにすべてを詰め込んでの旅。
重量オーバー(7キロまで)しないようかなり気を使ったが、カウンターではその点、意外にゆるかったので肩透かしを食らった。

出国審査を終え、ラウンジで一杯。

今回はタイ航空を利用。とにかく安い。17時25分離陸。

往復で10万円を切る。もちろん食事つき。

バンコクのスワンナプーム国際空港でトランジット。ロンドンへは夜中の出発である。

売店の造りもお国柄を演出。

タイ・バンコクまで6時間、乗換3時間。
イギリス・ロンドンへ11時間のフライトを終え、遅延なく到着。
ほぼ丸一日、到着までにかかった計算になる。

イギリスって天気が悪いイメージだったのだが、超快晴。

ロンドン・ヒースロー空港到着。陽の光がまぶしい朝。
日本とは8時間の時差。日本は今頃夕方だ。

下調べしていた通り、入国審査を終えた空港出口付近にSIMカードの自販機あり。
とりあえずiPhoneをネットにつなげるか。

・・と、思ったはいいがここで問題発生。

決済に使うクレジットカードのPINコード4桁がわからない・・・。
うぇ、今ってPINコード必須なの?

いや、そういえば前にカード会社にPINコード確認したことがあった。
だけど・・

あの4桁だったっけか・・・それともあれか・・?
うーむ。微妙に自信がない。

ヘタに入力して3回くらいお手付きをすると確か、不正利用と判断されカードがストップする仕組み。このカードは予約したホテルでの認証等々この先、旅になくてはならない存在。ゆめゆめロックされてしまうわけにいかない。

いきなり出鼻をくじかれた気分。
どうする?

仕方なく、成田で両替してあった50ポンドから35ポンドを支払う。
カードがこれだけ普及した国とはいえ、小銭は何だかんだ持っていたほうが便利、と思って両替したわけだが、早速ここでその大半を使うことになってしまったのである。

SIMを購入してからも設定に苦労したが、とりあえずインターネットに接続ができた。
ふう。

さて、まず目指すはスコットランド最北エリア、オークニー諸島・メインランド。
旅の鉄則、一番遠いところは初めに行こう、である。

・・まてよ、オークニー行きの飛行機まで数時間もあるな。
天気もいいし、ここでロンドンの街へ一度繰り出そう!
と思い立つ。

空港内に鎮座する変な鉄骨のモニュメント。これはなんだ?

空港から出ている地下鉄ピカデリー線に乗り、ロンドンの中心街へ。
一度乗り換えてブリクストン駅へ向かう。メトロのチケットを買うのも勝手がわからずそれなりに苦労したのだが、そこは割愛。

1時間くらいで到着。
ブリクストンの街に降り立つと、なんともすごい雑踏だ。

事前に調べたところではブリクストンは下町風情のガラの悪い街、とのことだったが、本当だ。
夜はちょっと歩きたくない雰囲気がプンプンする。

そんなとことにわざわざ何をしに来たのか?

それはもちろん。

駅の前のデパートの壁に描かれたジギースターダスト。

そう、デヴィッド・ボウイ生誕地の巡礼である。
2016年1月に彼が亡くなったとき、多くのファンが訪れたのがこのブリクストン。

今回の旅はスコットランドがメインだが、サブの目的にリストアップしてあったのがこのボウイ生誕地巡礼。旅の最後に余裕があれば、と思っていたが、案外早く叶う時がきた。

駅から歩くこと約15分、閑静な住宅街にその家はあった。

ボウイの生家のあるあたりまでくると駅前の喧騒はなく、落ち着いたエリアであった。
この時、私以外の巡礼者はおらず、地元の人たちがちらほら通りを行く程度。

ボウイの旧家も、今は別の誰かが住んでいるようだ。
迷惑とは思いながらも、来ないわけにはいかなかった。

ボウイはキャリアをスタートしてからは早々にニューヨークに移っていたようだが、亡くなる少し前に家族に生まれた場所を見せたいと、このロンドンの家を訪れたと聞く。

この場所に来ても誰かに会えるわけでも、何があるわけでもないが、自分が音楽を始めるきっかけをくれたボウイに対し、敬意を示したかったという一念だけでやってきた。

ボウイ、サンキュー!

そしてまた地下鉄で空港へとんぼ返り。

さて、先ほどのクレジットカードの話に戻ろう。
PINコードを記したハガキが押し入れにあったはず・・と家人に調べてもらってなんとかわかった。向こうが夜中じゃなくてよかった。やれやれ!

これでようやくカードが使えるぞ、と。

苦難を乗り越え?、空港のレストランで一杯。乾いた喉に染みわたる。

さあ、オークニーへ!

途中、アヴァディーン空港にて乗換。
空港の外を眺めると、しっとりとした雨に濡れた、荒野のような寒々しい風景が広がっていた。
さっきまで都会にいたというのにまるで違う国に来たみたい。

それゆえ、少し心細くなる。

病院の待合?みたいな長椅子の置かれた薄暗いラウンジで出発を待つ。
乗客のほとんどは地元の人たちのようだ。

機内では待合で車いすに乗っていたご婦人と席が隣り合わせになった。
アジア人が乗ることが少ないのか、私のことに興味がおありのようで、1時間半の道すがら、いろいろと話をした。
とはいえ、こちらも拙い英語。すべてがわかったわけではないが、自分が音楽をやっていると話すと、「私もコーラス隊に入っているのよ。あなたのサイトチェックするわね」と言ってくれた。

彼女はフランス人なのだが、結婚してオークニーで暮らしているそう。スコットランド本土に息子が住んでいるので会いに行き、今その帰りなのだという。
「オークニーは素晴らしい場所よ。写真を撮るなら、最高ね」

優しく声をかけてくれるステキな人と触れ合えて、心細さは消えた。

20時半、オークニーのカークウォール空港に到着。これから市街地までいかないといけないのだが、唯一の足であるバスの終便まであと5分しかない。

隣のご婦人も、「私は車いすで時間がかかるから、あなたは急いで行きなさい」と。

がっちりと握手をしてお別れをした。
こんな短時間で心が通じ合うのって日本にいるとなかなかないことだな。
これぞ旅の力。

と、思いながらも悠長にしていられず、ダッシュ!

なんとか、乗れた・・ホントにギリギリ・・。
乗ったのも自分だけだし、危うくサッサと走り去られるところだった。
なにはともあれ、なんとかなるもんだ。

雨降っててなんだかなあだが、まあ仕方がない。
ホテルに向かうとしよう。

その②につづく

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