スコットランド旅④ オークニー島・古代遺跡ザ・リングオブブロッガーScotland/Orkney/The Ring Of Brodgar

今日もまた天気はご機嫌斜め。
ま、クルマでまわるし、いっか・・。
いや、よくない。晴れてくれなくちゃよう!

スコットランド旅その③はこちら

なーんて思いながら、オークニー島の地元レンタカー屋「Orkney Car Hire」へ。ホステルをチェックアウトし、合羽を着て街の中心部へ歩くこと20分。ここだ。
おい、ちょっと邪魔するぜっ!

今日の旅の相棒としてあてがわれたのは、スペインのクルマメーカー、セアト
(SEAT)のイビサ君。ホワイトボディ。
(実を言うと、この当時シュコダと勘違いしていた。おなじイニシャルSだから)

セアトはヨーロッパ旅に来ると走っているのをよく見かける(SのロゴはSuzukiではない)けれど、乗るのは初めて。日本には流通していないメーカーだが、VWのポロみたいな感じだ(実際、VW傘下らしい)。ちなみにヨーロッパだから、もち5速MT仕様。バックするときはレバーを押し込めと教えられた。オ、オッケー。

ビビッていると思われないように?スムーズに車庫から出発!とウィンカーを出したつもりが、ワイパーであった。ウィーン。
うお、普段フランス車に乗ってるのに・・。
凡ミスに若干へこみつつのドライブスタート。

スコットランド/イギリスは日本と同じ左走行。とはいえ、道路事情や標識など若干勝手が違っている。その典型がラウンドアバウトだ。

信号のない代わりに交差点が輪っかのようにぐるっとひと回りした道路になっている。まるで縄跳びの「おはいんなさ~い」の気分。タイミング命。片側2車線ある場合、ラウンドアバウト内で線がない(不鮮明?)っぽくて冷や冷やするときがある。ドつかれそうで。

とりあえず運転に慣れるのに懸命で、気が付いたら目的地の反対方向に進んでしまっていた。あちゃー。カーナビ操作もはじめよくわからず地味にテンパる。

まあいい、まずは運転に慣れるのだ!と思い切り反対方向に走らせながら、ポジティブシンキング。あれよあれよという間に海沿いの(とても波の荒い)道を走っていた。

ちなみに、本日のメインイベントはというと、「ザ・リング・オブ・ブロッガー(The Ring of  Brodgar)」だ。石器時代の古代人が作ったという、ストーンサークル(環状石板)である。そのほか、クルマじゃないといけない場所に行ってみようかと。

最初に何となくたどり着いたのがここ。目指していたわけじゃないんだけど、通りかかったので寄ってみた。

イタリアンチャペル(Italian Chapel)である。可愛いちっちゃな教会。中は地味に有料だったので駐車場から外観を眺める。
だが、強風と雨で魅力減である。とそこに、マクラーレンのスポーツカー2台が轟音を轟かせ、わが相棒イビサ君を取り囲むように停車。駐車場は微妙に狭い。おいおい、ぶつけないでくれよ(自分への忠告)。

と、荒くれる海を身近に、あちこちしばらく走り回るうち、イビサ君を乗りこなせるようになった。マニュアル車、好きだわ。そうこうしていたら、天気が良くなってきたじゃないか!

昨日訪れたハイランドパーク蒸留所の前も通った。
天気がよくなったし、クルマを停めて写真を撮りなおす。

道草しながらも、ザ・リング・オブ・ブロッガーまでは2時間くらいで到着。視界を遮る建物もない平原が続いているので走りやすい。カーナビともこの頃にはフレンドリーになっていた。

パーキングに停めて意気揚々とドアを開けようと思ったら強風で強制オープン。
ザッツ・アイスランディック!
隣に車いなくてよかった。

風に吹かれて歩くこと5分。環状に並べられた古代石群(ストーンサークル)が目の前に現れた。

このサークルは直径103.6メートルで、円状に並べられた岩石は60個。古代ストーンサークルの中では最大規模のものだそうだ。
以前はこの石に触れることもできたようだが、今では柵が設けられ、入れないようになっている。説明書きをよむと、近年の気候変動で倒壊の危険があるため、とのことだ。

ぐるっと一周してみた。よく石を見てみるとだいぶ腐食している。まるで隕石がそのまま地上に突き刺さったかのように屹立している。2千年以上に造られたとされ、ストーンヘンジよりも歴史が古いという説もある。

昔の人は不思議なものを造ったもんだなぁ。くらいしか、正直感想がでてこないのだが、絵にはなる。この風景に自然と溶け込んでいる。古代人の美的センスが秀逸だったのだろう。

ストーンサークルの周りを歩き回る。この前のヴィデオで歩き回っていたのはこのあたり。

好きなだけ写真を撮らせてもらったので、ついでにここからほど近い「スカラブレー(Skara Brae)遺跡」へ。古代人の居住エリアがそのまま残っているという遺跡。ひとまず休憩でカフェに立ち寄った。

このあと遺跡内(有料)にも入ろうかと思ったが、先ほどから鼻炎アレルギーでくしゃみが止まらなくなってしまっていた。常に風が強いし、花粉やらホコリやらが飛んでいるに違いない。
正直、クルマの外に出るのがつらくなってしまっていたのだった。
・・さ、戻ろうか。

市街地の近くに戻ってきた。天気がいいので昨日歩いていったスキャパに改めて行ってみることに。


無事レンタカー屋へ戻ってこれた。見よ、この快晴。

イビサ君と17時にお別れしてからしばらく街をぶらつき、The Reelで一杯。昨日は蒸留所巡り前で我慢したが、今日は飲まずにいられない。
ああ、乾いた喉に染みわたる!
エールビール(地ビール)に関してはこの旅の間、まったくハズレがなかった。どれを飲んでもうまい!

ビールを飲んだらバス停へ。 今夜はカークウォールの南西の港町・ストロムネスに宿泊する。
明日は早朝にフェリーに乗ってスコットランド本土へ上陸予定。
そのフェリーポートがあるのがストロムネスなのである。

宿をとったのは初めてのB&B(ベッド&ブレックファースト)。英国には数多くのB&Bがあり、予約なしの飛び込みの宿泊も結構OK、とのことだが自分は心配性なので日本で予約しておいた。

バスの運転手のおじさんにこの停車場まで行きたいのだけど、と伝えると「OK!I’ll tell you. そのバス停で教えてあげるよ!」と言われたので安心して乗っていた。
一応、スマホでマップを見ながら座っていたのだが、あれ、降りる場所通り過ぎてないか?

若干のやばさを感じて次にバスが停まったタイミングで「まだですか?」と聞いたところ、「やべっ」とした表情を浮かべる運転手。
まさか・・・。

あたりは牧場の中の一本道。迷うことはないとはいえ、バス停からバス停の間は歩くと結構遠いぞ・・。逆方向にトボトボ歩きだした。牛たちに「おめ、なにしぃにきたダ?」という顔をされながら、歩く。

そう、旅行者の仕事は歩くこと・・さ。

やっとの思いでB&Bにたどり着いた。多分2キロは歩いたな。背中のバッグがやたら重く感じられる。

やれやれ・・と思っていたが、うちに入ってB&Bの奥さんに、ハートフルおもてなしMAXで出迎えられたらなんかこっちまでテンション上がってきた!
部屋も清潔で掃除が行き届いており、布団もフカフカ。
幸せな気持ちになった。

とはいえ、辺りは牧場。
食事どころは皆無ゆえ、リンゴをかじってビールを飲む。
ところで、シャワーは、、、カ・イ・テ・キ!

明日は早いので、この辺でおやすみ。

⑤につづく

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