Silent Sea/INs°156

静かな海で
ひとり
佇んでる

私の心はざわめくが
その音はさざなみに全てかき消されていく

静かな海で
夏の終わりを告げたこの海の潮騒

誰もいなくなった海
私は夕暮れからここで独り
太陽が水平線の彼方に完全に沈むまで立っている

孤独を感じるために来ている
人はいつだって一人であることを忘れてはいけない

波の音が耳にこだまし続けて
ベッドに入ってもまだ耳元でなっている

私の心は安らぐが
眠りを忘れてしまうほどに聴き入ってしまう

静かな海で
私は立っていた
それはきっと
前世からの記憶を辿るため