木と向き合う朝 – ミスタ・ラスタのファンキーサタデーフィーバー!(第2話)

情報ってやつは、あまりにもイッチョクセンすぎるダゼイ。木みたいに、もっと曲がってたっていいんダゼイ

このストーリーに寄り添うサウンド

◇主演/ミスタ・ラスタ

「……今日は、どっぷりと、ノミの日ダゼイ」

誰に聞かせるでもなく、ミスタ・ラスタはひとり言をつぶやく。

午前6時過ぎ。
倉庫街の外れにある、木材工房**「LASTA Works」**の扉が、塗料の油の匂いと共に重たく開く。

バンドマンの夜とは別人のようなラスタ。
ラスタカラーのバンダナはしているが、服は灰色の作業着。
チリチリのアフロは帽子で押さえられ、手にはノミとカンナが握られていた。


木材は、朝が好きだ。
湿気が落ち着き、木目の「気」が安定している。
ラスタはそう信じている。

彼が今日取りかかるのは、街の宝飾品店から依頼されている指輪ケースだ。

カツッ、スッ、シュッ……

ラスタの手元は、音楽のようにリズミカルだ。
だがその表情は、バンドマンのときのような陽気さはない
むしろ、禅僧のような静けさがある。


工房の壁には、完成待ちの木箱が10個以上、棚に並んでいる。
そのすべてに、ラスタ自身がひとつずつ焼き印で刻んだサインがある。
サインには、木の葉のシルエットと、「音符」が組み合わされている。

「お客さんも、気づいてねえダゼイ。
 オレが箱に毎回違う“リズム”を焼き付けてること──」

彼は目を細める。
楽譜にしたってわからない。ただ、リズムの「手触り」を木に刻む。


途中、小型ラジオから流れたニュースに眉をひそめ、スイッチを切る。

「情報ってやつは、あまりにもイッチョクセンすぎるダゼイ。
 木みたいに、もっと曲がってたっていいんダゼイ……」

そんな呟きをしながら、ラスタは今日も丁寧に、
**「静かなるリズムの箱」**を仕上げていく。


木工所の一日は、リハーサルスタジオの熱狂とは真逆の時間。
だがラスタにとっては、どちらも“リズムをつくる”ことに変わりはない。

ストーリーメモ:
サタデーナイトフィーバー!は、ミスタ・ラスタのご機嫌な時間。
彼がバンマスを務める「ザ・ラスタ・バン!/the LASTA band!」での豪快な活動の模様や、緻密な木工職人としての彼の几帳面な一面など、笑いあり涙あり?で語ります。どーぞ宜しくダゼイ!

次回予告ダゼイ!
《the LASTA band!》のライブが開催!
しかしなんと、ドラムスティックがナイナイナイ!!
どーする、ピンチだ!ラスタ。こーなったら奥の手ダゼイ!
サタデーナイトフィーバー第3話。
来週も、お楽しみにダゼイ!🔥