ネット記事、「〇〇過ぎる」に食傷気味

ある日、昼ご飯を食べていたら、腕時計にスマートフォンからの通知が表示された。
いつもの昼時のニュースLINEだな、とわかってたので何気なく目をやったのであるが、僕はこれを読むなり、口の中の食べ物を吹き出しそうになってしまったのである。

そこにはこう書いてあった。

「米軍事機密流出、容疑者逮捕 21歳空軍州兵の男」

ここまではいい。問題はこの先だ。

赤い短パン姿のところを拘束

???

ええ?!
「赤い短パン姿」の下りって必要?と。

わからない。もしかすると、もしかする。

米軍事機密流出であるからして、おそらく、流出先は中国・・。
中国の国旗色は・・レッド!

これは何か重要な意味を持っているのかもしれない・・。

すると、この赤い短パンが暗号となっており、中国の高官側にはプランREDの発動を促す意味があるのかもしれない・・。とすれば、この記事を書いたAFP通信側には親中派のスパイがいるに違いない・・!

・・とまあ、要らぬ妄想をしてしまった。
いや、世界はディストピアの様相を呈してきている。ありえないことも・・ないか。

ハイ!笑

今日一番書きたかったのは、昨今のネット記事などの「タイトル」についてである。

どうも、バズ(BUZZ)る、ということを狙ってか、どのサイトをみても大げさなタイトルが多すぎるきらいがある気がするのだ。そして、検索エンジン側も、内容がタイトルに見合っているか、よりもタイトルの単語だけを重視するスタンスは変わっていないように思う。

「〇〇過ぎて、リピ確定!」とか「超絶」「悶絶」「激ヤバ」みたいなフツーはそんな状況にならないであろう、という単語がこれでもかと使ってあるタイトル、見たことありません?

激ヤバなイイ音で録れる!いや、これはホントですって

僕はひねくれものなので「〇〇過ぎる」とか書いてある記事はまず開かない。
誇張がきらいだし、逆に安っぽく感じるからである。それこそ、「言い過ぎ」ですよ、と言いたくなる。そういうタイトルを連発するサイトは閲覧対象から除外する(ネタでやっているサイトはみればわかるのでそういうのは別の話)。

この話と矛盾するようだが、何年か前に、ペンギンだかパンダだか忘れたが、なんちゃらアップデートをグーグル社が自社エンジンに対して行ったことで、弱小の個人ブログなどはほぼ上位に表示されなくなった。これはこれでイイ面もあるが、偏見だらけのオモシロサイトとの偶然の出合い・・みたいなことは皆無になり、そういう出合いを愉しむ者としてはいささかツマラナイ、「予定調和」側面が際立つようになったと思う。

これはご存知、某ニセ医療系サイトの、(悪い意味での)いい加減記事の量産がもたらした弊害でもあるとは思うのだが、「〇〇病院△△先生監修」みたいなサイトが上位に来やすくなり(この先生もホントに実在してるのか疑わしいけどね)、信用性の低い顔の見えない個人のサイトは後ろに追いやられる形となったのだ。

それはそれで時代の流れで仕方が無いのかもしれないが、問題に思うのが、大手のサイトやニュースサイトたちは既に上位に表示されているにもかかわらず、こういうサイト自身も記事タイトルを過剰表現にし、炎上上等みたいな形で記事を発信、しかも日本語的にオカシイ・・みたいなものが結構な比率で見受けられ、誤解を招きかねないと感じることだ。

趣味よく金ピカにするのは至難の業/フランス・ヴェルサイユ宮殿

ここでは具体的な例を上げたくないので、ふわっとした話になって申し訳ないが、そこには記事作成者の悪意のようなものが感じられることすらある。記事の中に出てくる人に対し、第三者が誤解を招きかねないのに、そんなことは知らんぷり、記事のビューが伸びればそれでいい、というスタンスが見える。批判が相次げば、(散々アクセスを稼いだ後で)さらっとタイトルをおとなしいものに差し替える。品性が無い。

大手サイトゆえに、検索エンジン側もBANペナルティを課しにくい状況にあり、上位に表示されたまま。互いに癒着しあっているのだろう。

もしかすると、僕が知らないだけでこういう問題にもさまざまな対策がなされ始めているのかもしれないが、インターネットからの言葉がもとで、人が傷つけられる、亡くなるというケースが減った印象はあまりない。

言葉足らずな顔の見えないコミュニケーション(それはコミュニケーションですらないのかもしれない)であるほど、相手をやっつけることに躍起になりやすい。そしてまた顔を見せないギャラリーたちは誰かの言い争いをエンタメとして楽しんでいる。

論破して相手を嘲笑うことが、本当に意味のある事なのだろうか?

僕は全くそう思わない。
むしろ、自分の品位を下げる行為とすら思う。

誰かが自分と意見が違うのは当たり前のことである。
意見を戦わせてもいいけれど、それ以前にやっぱり相手への敬意が無ければ、ただの「ふっかけたケンカ」に成り下がる。ふっかけられたほうも、ムキになった人が相手をするから、互いに平行線のまま、言い方を変えて何ターンか自分の主張を一方的にするだけだろう。

話が逸れてしまったけれど、「〇〇過ぎる」が多いネットの世界・・。

これに食傷気味なので誰か有名な人とか、この流れを変えてくれないかなあ・・と他力本願で願って筆をおきます。変えてほし過ぎる!笑

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