Tempest in My Mind/INs°148

空はあっという間に真っ黒に変わった
雷鳴も激しく、船は揺れ、揺さぶられ

私は命の危険を感じながらも、死への覚悟はできていなかった
その時が来たらきっと腹を括るだろうと思っていたのに
ダメだ

私は死にたくない
平穏時にはなんでもないことが、今は切望する対象になっている

暖かな毛布にくるまって、眠る
夕日を眺めながらビールを飲み干す
瞳の中であの日の自分が笑っていた

嵐に船は揺さぶられ、揺るがされ、城壁のような波がそそり立つ

海の宮殿
いっときのあるじになってポセイドンに命令を下す
彼は猛々しい雄叫びをあげた
願いが聞き入れられたようには思えなかった