the ARRIVALs/INs°181

遠くに灯る松明のあかりを見つめる
ぼやぼやとピントが合ってはぼやける

たくさんの人影が、全身を黒いショールで覆って歩いてくる
その一群の中央に、ひときわオーラを称える人物がいる

ホログラムのような輝きが、その人物のシルエットを浮かび上がらせる

通り過ぎるとき、目が合った

荒涼とした土地がその瞳の中に広がっている気がした
突風がこちらめがけて吹き荒れる

毅然とした態度でいなくては
これから起きることをひと目として漏らすまい