Tiny Autumn (found)/INs°158

夢中になって船を漕いでいた

死に物狂いになって漕いでいた

本当に死にそうな気分だ

死ぬほどに疲れて嫌になり、甲板に身を投げ出したら、秋の空が俺を見下ろしていた

”何をアクセクやってるんだ?”

”ここからみるお前は、大海の上で滑稽な踊りを踊っている虫みたいに見える”

”悠々と行けよ”

”それがお前が望んでる自身の姿だろ?”

”わかったかい?”

小さな秋、見つけた

ため息をついたけれど、嫌な気分じゃなかった